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NPO法人CORUNUMとは ~活動の背景から現在の取り組みまで~

  • 執筆者の写真: 【NPO法人CORUNUM】 HP事業担当者
    【NPO法人CORUNUM】 HP事業担当者
  • 5 日前
  • 読了時間: 12分

更新日:2 日前

最終更新日:2025年11月25日

CORUNUMのロゴ

本記事ではCORUNUMの活動背景や取り組み等をご紹介していきます!!



はじめに


こんにちは。NPO法人CORUNUM(コルナム)で代表を務めております日比野蒼太朗です。


日頃から活動を応援してくださっている皆さま、本当にありがとうございます。そして、今回この記事を通してコルナムを知ってくださった皆さま、関心を寄せていただきうれしく思います。本記事ではCORUNUMの活動背景や取り組み等をご紹介させていただければと思っております。


CORUNUMは、

アートを通じて世代や文化をこえたコミュニケーションを生み出すこと

を目的に始まった団体です。


活動を続ける中で、アートに加えて多様な手段によって人と人がつながる場をつくることへと領域を広げ、現在では交流イベントや地域企画、教育的な取り組みなどへ活動の幅を広げています。


最初は数名での小さな交流会から始まりましたが、関わってくださる方々の力に支えられ、今では 毎月複数回の交流イベントに加えて、展覧会の開催や施設との共同企画、地域イベントへの参加など、活動の幅を大きく広げることができています。


この記事では、団体名の由来や立ち上げの背景、目指していく社会の姿、そして現在の活動内容について、できる限りわかりやすくまとめました。

コルナムを応援してくださっている方にも、これから関わってみたいと考えてくださっている方にも、改めて「どんな団体なのか」を感じていただけるとうれしいです。


それでは、どうぞご覧ください。



名称の由来 - CORUNUMに込めた想い


まずはじめにCORUNUMという名称の由来についてご紹介しようと思います。


CORUNUM(コルナム)という名前は、

ラテン語で「心をひとつに」

という意味を持つ Cor unum に由来しています。


私たちは、世代や立場、文化の違いを超えて人がつながり合う場をつくるうえで、この言葉が最も象徴的であると考え、団体名として採用しました。


また、後ろのunum という部分には、次の3つの想いを重ねています。


Unity(ユニティ) 

人々が一体となり、「持続可能な共生社会の実現」に向けて協力し合うこと。 その過程で生まれる創発性や協働の力を大切にしたいという願いが込められています。


Unique(ユニーク) 

一人ひとりが持つ固有の個性や多様性にスポットライトを当て、 新しい発見や価値が生まれる場をつくりたいという思いを表しています。


Universality(ユニバーシティ) 

若者の柔軟さや創造性を引き出すために、 さまざまな学び・文化・背景を持つ人々が集まる“開かれたプラットフォーム”でありたい。 そのような場をつくることが、アートを軸とした社会づくりにつながると考えています。


このようにCORUNUMという名前には、

「心をひとつに」というシンプルな意味だけでなく、多様性を尊重し、互いの違いを価値に変えていくための私たちの姿勢そのものが込められています。


この名前に込めた想いが、私たちが活動を始めた背景とも重なっています。続いて、その原点について紹介します。



団体発足の背景


活動の様子

CORUNUMが生まれた背景には、「知る」で終わらず、社会に小さな変化が生まれる

“行動の場”をつくりたいという思いがあります。


皆さんは、大学の講義やセミナーなどで社会課題について学んだときに、「結局、知識として理解して終わってしまうな…」と感じたことはありませんか。


授業やセミナーでは多くの社会課題が取り上げられますが、

「〇〇が大切です」 「〇〇についてもっと知りましょう」

といったシンプルな結論で終わってしまう場面も少なくありません。知識として知ることは大切ですが、それだけでは社会が前に進む実感は得にくい。


そんなもどかしさを抱えている方も多いのではないでしょうか。


社会課題に向き合ううえで、当事者の声を知ることは重要です。 


しかし同時に、周囲にいる“私たち自身”の行動や意識が変わっていくことも欠かせません


その気づきが、「行動のきっかけになる場をつくりたい」という思いにつながりました。


だからこそ、“何とかしたい”と思う学生が挑戦できる場所をつくりたい。


この願いこそが、CORUNUM発足の原点です。

この思いを胸に2021年、有志の学生が集まり、学生団体としてのCORUNUMが立ち上がりました。 掲げた活動理念は、


「アートを通じた共生社会の実現」


ここからコルナムの活動が始まっていきます。


では、なぜ私たちは「アート」に注目したのか。アートと共生社会のつながりについては、次の節で紹介します。



活動理念 - アートを通じた共生社会の実現とは


この章では我々の団体理念である「アートを通じた共生社会の実現」とは何なのか。について詳しく紹介していきます


1. 我々の考える“共生社会”とは何か


私たちが目指す共生社会とは、年齢・立場・育ってきた文化・得意不得意・特性・経験など

 一人ひとりの違いを否定せず、そのまま受け入れ合える社会 

を指します。


人は皆、それぞれ異なる前提・背景・価値観を持っています。


だからこそ必要なのは

「同じになること」ではなく、互いが自分の思いや考えをきちんと表現し、それを尊重し合える関係性

です。


そのためには、お互いが自己主張し、意思を伝えあうことが欠かせません。しかし同時に、こうした問いも浮かび上がります。


-そもそも、今の社会にある“言語中心のコミュニケーション”だけで、十分に自己表現できているだろうか?


この問題意識が、次のテーマにつながります。


2. 言語によるコミュニケーションの有用性と足りない部分


言語は私たちの日常のコミュニケーションにおいて非常に重要な役割を果たしています。複雑な情報を整理し、明確に意思を伝えることができる有用な手段です。

しかし、言語にはいくつかの限界があります。


例えば皆さんは「山」という単語を聞いてどのようなイメージを想像しますか?おそらく多くの日本人は、緑の山並みや富士山が浮かんでいるでしょう。


ただ他の国、他の文化の人はどうでしょうか。 

ハワイに住む人であれば、マウナロアやキラウエアなどの活火山を思い浮かべるでしょう。雪国で育った人にとっての山は、冬に真っ白に覆われる雪山が当たり前の景色です。


このように、同じ言葉でも人によって立ち上がるイメージは異なり、完全に同じ意味を共有しているとは限りません。言葉でのコミュニケーションにはこういった「恣意性」がどうしても影響してしまうのです。


また、複雑な感情や心の機微を伝えようとする際には、その繊細な「思い」を既存の単語に当てはめる必要があり、その過程で言葉にできない部分やニュアンスが削ぎ落とされてしまいます。


さらに、言語によるコミュニケーションが得意ではない人にとっては、そもそも自己表現のスタートラインに立ちにくいという課題もあります。


これらの理由から、言語だけに依存したコミュニケーションでは、誰もが平等に自己表現できるとは限らないという問題が生まれます。


では、誰もが自分らしく表現できる社会をつくるにはどうすればよいのか。

そこで私たちが注目したのが「アート」です。


3. アートの魅力と可能性


アートは言語とは違い、色、形、音、香り、動き、質感といった直感的で身体的な手段によって、思いや感覚をそのまま表現することができる表現方法です。


言葉に変換する前の

「生の感情」

を外に出すことができるため、言語では伝えきれないニュアンスや心の動きまで共有することができます。


また、アートには解釈の自由があります。 作品の意味は受け手に委ねられるという前提があるため、言語に伴う「意味のズレによる摩擦」が起こりにくく、異なる背景を持つ人同士でも対等にコミュニケーションしやすいという特徴があります。


子ども、高齢者、外国人、日本語が得意でない人、障がいのある人など、さまざま

な立場の人が自然に参加できる“開かれた表現手段”である点も、アートが持つ大きな魅力です。


だからこそ私たちは、アートを特別な才能を持つ人だけのものではなく、誰もが自分を表現できるための身近なツールとして捉えています。


アートには、人の可能性を引き出し、人と人を対等につなぎ、違いを価値へと変えていく力がある。それが私たちが理念として掲げる「アートを通じた共生社会の実現」につながっています。


4. 理念を形にする2つの活動軸


この理念を実現するために、CORUNUMでは次の二つの軸で活動を展開しています。


① アートの魅力に気づいていない人への“きっかけづくり”


アートに馴染みがない人、自己表現の経験が少ない人、

新しい挑戦をしたい人に向けて、ワークショップや交流企画を通して

「表現する楽しさ」や「心が動く体験」

を提供しています。


立場や年齢を問わず誰もが参加でき、自分の中にある新しい可能性に気づく一歩が生まれています。


② アートで自己表現する人の“発信と応援”


すでに活動している表現者や、これから挑戦したい人に向けて、展示、企画、広報などを通して活動をサポートしています。作品を届ける場や、次の一歩につながる機会をつくることで、表現者の可能性が社会へ広がっていく未来を目指しています。


これらの理念を土台として、CORUNUMでは日々さまざまな活動を行っています。


続いては、この二つの活動軸に沿って、私たちが実際にどのような取り組みを行っているのかをご紹介します。



活動内容の紹介


CORUNUMでは、理念である「アートを通じた共生社会の実現」を形にするため、5つの事業部を中心に活動を展開しています。ここでは、それぞれの事業部が担っている取り組みをご紹介します。


1. 交流会事業部


交流会事業部では、高齢者施設や学童施設を中心に、アートを使った交流イベントを実施しています。また、「新宿こどもまつり」など地域イベントへの出展も積極的に行い、幅広いフィールドでアートの可能性を発信しています。


アートを通じてつながるのは、高齢者、子ども、保護者、学生、障がいのある方・ない方など多様な人々です。世代や立場をこえて関係が生まれることで、地域社会のつながりが強まり、誰もが参加しやすい居場所づくりにつながっています。

学生一人ひとりが大きな裁量を持ち、主体的に企画に挑戦できる環境であることも、この事業部の特徴です。





2. 国際交流事業部


国際交流事業部は、アートを通じて「日本と世界をつなぐ」ことを目指して活動しています。国内の国際交流関連施設や団体と協働し、多文化背景を持つ人々との交流イベントを開催しています。


アートを介することで、文化や言語の違いを越えた “互いを知るきっかけ” が生まれ、相互理解の促進や国際的な視野の拡大につながっています。


発足して間もない事業部ですが、すでに複数のイベントを実施し安定した協力関係を構築しています。 今後はオンライン交流や海外団体との協働、海外での企画開催など、活動領域をさらに広げていく予定です。



3. 展覧会事業部


展覧会事業部では、年に一度を目安に展覧会を開催し、マイノリティ・アーティストの作品発信と普及に取り組んでいます。

来場者の感想やメッセージをアーティストへ届ける仕組みを導入し、 “作品をつくる人” と “作品を見る人” が双方向につながる新しいコミュニケーションを生み出しています。

展示は地域施設や公共空間など多様な場所で行い、誰もが日常の中でアートに触れられる機会づくりを進めています。



4–5. 広報事業部・デザイン事業部


広報事業部

Instagram運用、ブログ執筆、ホームページ制作などを通して、CORUNUMの活動や理念を社会にわかりやすく発信しています。特にInstagramでは「持ち運べる展覧会」というコンセプトのもと、作品に気軽に触れられる環境を整えています。



デザイン事業部

協力アーティストの作品を企業へ紹介し、商品パッケージなどのデザインに活用いただく取り組みを行っています。 アーティストの創作活動を社会に届けるだけでなく、企業のブランド価値向上やメッセージ発信にも貢献しています。




動の広がり — CORUNUMの歩み(沿革)


CORUNUMは2021年、数名の学生による小さな交流会から始まりました。活動を続ける中で協働先が広がり、展覧会開催、地域イベント出展、デザイン協働など、活動の幅は少しずつ拡大していきました。


以下に、これまでの主な歩みをまとめています。


2021年1月 学生団体CORUNUM発足

2021年10月 高齢者施設との初の交流会開催

2022年11月 第一回 多世代交流会の実施

2023年7月 NPO法人CORUNUM発足

2023年9月 ドッグウェアの全国展開を開始

2024年5月 ETHICAL EXPO 2024 に出展

2024年9月 新宿こどもまつり 初出展

2025年5月 新宿こどもまつり 共催



最後に


CORUNUMは、アートをきっかけに人と人がつながり、 一人ひとりの違いがそのまま価値になる社会を目指して活動しています。


私がCORUNUMに加入したのは2022年11月です。当時はまだ活動回数も少なく、関わることのできる人の範囲もごく限定的でした。


それでも、少しの人数でも確かに


“心が動く瞬間”


が生まれる場面に立ち会い、アートをきっかけに人の距離が自然と近づいていく様子を見たとき、「この活動にはもっと広げる価値がある」と強く感じたことを覚えています。


その後、活動の幅が広がる中で私自身も多くの経験を積み、現在は 共同代表の相田とともに、3代目代表として団体の運営を担っています。


企画づくり、組織運営、協働先との調整など、責任の大きさを実感する日々ではありますが、それ以上に、活動が広がっていく喜びや、つながりが生まれる瞬間に大きなやりがいを感じています。


もちろん、順風満帆なことばかりではありません。企画が思うように進まないこと、課題への向き合い方に悩むこと、組織としての判断が試される場面もあります。


それでも続けているのは、CORUNUMの活動が、誰かにとって「自己表現の第一歩」や「人とのつながりを感じる瞬間」につながると信じているからです。


CORUNUMの取り組みは、一つひとつは小さな動きかもしれません。


しかし、その“小さな一歩の積み重ね”が、社会の空気を少しずつ変えていく。

私たちはその可能性を信じて、日々活動を続けています。


ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。


もしCORUNUMの活動に興味や関心を持ってくださった方がいましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。


これからも、誰もが自分らしくいられる場をつくるために、挑戦を続けていきます。今後ともCORUNUMをどうぞよろしくお願いいたします。






CORUNUM

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