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エシカルアートとは?:身近な素材で実践アイデア集

  • 執筆者の写真: 【NPO法人CORUNUM】 HP事業担当者
    【NPO法人CORUNUM】 HP事業担当者
  • 8月23日
  • 読了時間: 5分

皆さんこんにちは!NPO法人CORUNUMの品川です。


突然ですが皆さん!エシカルアートをご存知ですか?


皆さんにとってあまり聞き馴染みのない言葉かもしれません。


しかし、このエシカルアートには世界を変えることのできる可能性を持っているのです。


では、そんなエシカルアートとはどのようなものなのか紹介していきます。





そもそもエシカルアートとは?


 まずは、エシカルアートという言葉の意味を紹介します。


近年、環境保全の取り組みでエシカル消費エシカル商品といった言葉が広く使われるようになったことから、「エシカル」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。


 「エシカル(ethical)」とは、倫理的・道徳的なという意味をもち、先程紹介した、エシカル消費とは、人や社会、環境に配慮した商品やサービスを選ぶ消費行動という意味があります。


エシカル

 では、次に「アート」とはなんでしょうか?広辞苑で「アート」という言葉を探してみると、一定の材料・技術・身体などを駆使して、鑑賞的価値を創出する人間の活動およびその所産。と出てきます。広辞苑によると絵を描くこともアートですし、歌を歌うこともアートということです。


エシカルアート

つまり、アートとは幅広い人間の活動を指し、誰もがアートに挑戦できます


 さて、「エシカル」と「アート」の両方の意味がわかったので、エシカルアートの意味を整理してみましょう。


エシカルアートとは、倫理的な視点から制作される芸術表現です。


アートとして単に美しいだけではなく、社会的な問題や課題を提起し、人々の行動や意識を促す効果が期待できます。


 それでは、エシカルアートの具体的な例を見てみましょう。



エシカルアートが活用される例


エシカルアートの具体的な例を、まずは美術に限定して探してみましょう!


①障害のあるアーティストをサポート!!


株式会社トランスでは、障害のある人と共に革新的なサービスや商品の創出を行っています。


 実は、発達障害を持った人には、芸術的才能に溢れていることが多く彼らの作品には躍動感があり、今までにも障害を持った人々の作品は多くの人の心を動かしてきました。


 このプロジェクトは、そんな彼らの才能を前面に生かし、全ての人の人権を尊重するという社会的責任を果たしています。(2)




他にも、これに似た活動で、エシカルアートに取り組む、イマン・ファダエイさんは、発展途上国の人々の描く絵をフェアトレードする活動を行い、途上国をサポートしています。(1)




②社会的弱者の風刺


他にもエシカルアートには、作品を通じて社会に問題を提起するものもあります。

その代表的なアーティストは、バンクシーです。


皆さんも彼の作品を一度は見たことがあるのではないでしょうか。


そんなバンクシーの作品をいくつかご紹介していきます。


 1つ目の作品は、『風船と少女』です。この作品は、赤い風船を手放す少女のシルエットで構成され、一見シンプルですが、希望はまだある」という言葉と共に多くの人の心を動かしました。また、2014年以降にはシリア難民問題と結びつけた再解釈も行われ、アートを通じて社会への共感を呼びかける手段として活用されました。


 2つ目は、『壁とハト』です。銃の標的を背中に背負った白いハトが描かれたこの作品は、パレスチナ自治区ベツレヘムの壁に描かれました。平和の象徴であるハトに銃の照準が向けられているという構図は、平和ですら脅かされている現実を強烈に象徴しています。


 このように、バンクシーは様々な作品を通じて社会の弱者や無視されがちな存在に光を当て、社会の本質に迫る問いを投げかけています。




絵だけではない!幅広いエシカルアート


これまでは、美術の分野に限定したエシカルアートを見てもらいました。先程アートの意味をお伝えしたように、アートとは絵を書くことだけではありません。


それでは、マジックを用いたエシカルアートを紹介します。


テレビなどでよく見るマジックは、一見単なるエンターテインメントに思えますが、実はマジックを通じて社会に問いを残し、見ている人を楽しませるマジシャンもいます


アメリカを代表する二人組マジシャンの「ペン&テラー」は問いかけるマジックをすることで有名です。ここでは、代表的なパフォーマンスを2つご紹介します。


1つ目は、『銃撃トリック』です。

このマジックでは、2人がお互いに銃を撃ち合い、弾を口でキャッチします。ただの命懸けのショーではなく、命のやりとりという究極の信頼を演出する哲学的演出です。この背後には、暴力・権力・信頼といったテーマへの問いかけがあります。


2つ目は、『赤いカップと青いカップ』です。

コップとボールを使ったクラッシックなマジックですが、これをあえて透明なカップで行います。観客に、どこまで騙されたのかを明確に見せることで、「見えていても、私たちは騙される」という認知の限界や先入観の恐ろしさを体感させる効果があります。


 これらのように、彼らのマジックには、人間の思い込み、信仰、情報の受け取り方、社会的構造への皮肉が込められています。彼らは、マジックのエシカルアーティストとして驚きの先に問いが残るアートを作っています。




まとめ


いかがでしたでしょうか。


この文章を読んでエシカルアートに興味を持ってくだされば嬉しいです。


また、我々NPO法人CORUNUMもマイノリティーアートを通じてエシカルアートに挑戦しています。興味がありましたら、他のブログもご覧ください。





CORUNUMにはさまざまな個性を持つアーティストが参加しています。

アーティストたちの作品は日々インスタグラムにて投稿しているので、是非ご覧ください。


参考文献

(1)“エシカル”なコトづくり・Ethical Ideas TRANS:https://www.trans.co.jp/+ethical/ethicalideas/

(2)alternas 若者とソーシャルを結ぶ:


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