「話を聞いてほしい」を叶える場所――交流会の意味
- 5月8日
- 読了時間: 5分

老人ホームで働いて気づいた「交流会の本当の意味」
私は現在、老人ホームでアルバイトをしています。仕事内容は、食事介助やトイレ介助、オムツ交換、車いすからベッドへの移乗など一般的な介護業務です。
1日8時間働くため、かなりの体力仕事です。業務の後半になると、立ち上がるのもしんどいくらい疲れ切ってしまう日も少なくありません。
それでも、私はこの仕事が好きです。おじいちゃんやおばあちゃんが好きという気持ちに加えて、認知症のフロアを担当していることもあり、毎日予想もつかない出来事が起こります。その一つひとつが新鮮で、私はワクワクしながら働いています。
楽しんでいるのは「私だけ」かもしれない
しかし、働く中でふと「入居者は、この生活を楽しめているのだろうか」考えるようになりました。
実際に会話をしていると、「家に帰りたい」「家族に連れてこられた」という声をよく耳にします。いわゆる「帰宅願望」を持つ方が多いのが現実です。
入居者はなぜそう感じるのか。その理由はとてもシンプルで、「毎日が同じことの繰り返し」だからです。
そのため、多くの入居者にとって一日の中での楽しみは食事の時間です。
それ以外の時間は、寝ているか、テレビを見ているか、ぼーっとしていることがほとんどで、「何もしていない時間」が長く続いています。
「寄り添いたいのに寄り添えない」現実
本当は、レクリエーションや会話の時間をもっと提供したいところです。
しかし現実には、そこまで手が回りません。
私の施設では、1フロア約40人の入居者を、3人ほどの職員で対応しています。この人数では日常業務を回すだけでも精一杯で、ゆっくり話を聞く時間を確保するのは非常に難しいです。
特に認知症の方は、同じ話を何度も繰り返すことがあります。忙しい中で、つい余裕をなくしてしまい、「さっきも聞いたよ」と冷たいことを言ってしまうこともありました。
そんな中で、ある出来事が強く印象に残っています。
「話を聞いてくれてありがとう」と言われた日
ある日、時間が空いたときに認知症の入居者に話しかけられ、一緒にお話ししました。
話が終わったとき、その方はこう言いました。
「ここの施設の人たちはあまり話を聞いてくれないから、あなたみたいに話を聞いてくれる人がいて嬉しかった。ありがとう。」
その言葉を聞いたとき、嬉しさと同時に、申し訳なさを感じました。
自分も同じ職員の一人として、普段は十分に話を聞けていない側にいるからです。
しかし、その反省をすぐに行動に変えられるかというと、そう簡単ではありません。
現場には、どうしても越えられない「時間の壁」があるのです。
だからこそ「交流会」が必要だと思う
こうした経験から、私は「CORUNUMの交流会活動は、このためにあるのではないか」と考えるようになりました。
介護職員も、入居者の幸せを願って働いています。本当は、もっとやりたいことがあります。やらせてあげたいことがあります。
しかし、時間や介護職員の人手不足によって、それができません。
職員が本当はやりたいけれどできないことを実現する。
入居者が「話したい」「誰かと関わりたい」という思いを叶える。
そういった役割を担うのが、交流会なのではないかと感じています。
「若さ」が持つ大きな価値
コルナムの魅力は何かと考えたとき、私は「若さ」だと思います。
福祉を学ぶ学生の中でも、「高齢者と関わりたい」という人はあまり多くありません。学生の多くは子ども分野に関心を持っています。
そのため、高齢者の方は、日常的に若い世代の人と触れ合う機会がありません。
実際に施設の入居者は、隣に座っただけで喜んでくれます。それくらい、若い人との関わりは入居者にとって「非日常」であり、貴重な時間なのです。
いるだけで価値がある。
それが、私たちが持つ「若さ」の大きな強みです。
これからの交流会に必要なこと
最近、交流会の参加者が減っていると感じています。
私は、「企画の内容」よりも、交流会を通して、「施設の方が話せる環境を作ること」が大切だと思っています。
一人ひとりが高齢者と向き合い、言葉を交わせる時間が交流会に求められています。
私は、高齢者3人に対して、コルナムのメンバー1人が関わることができるくらいの余裕のある交流会にしていきたいと思っています。
最後に
もし、「自分は何のために活動しているのだろう」と迷うことがあったら、この話を思い出してほしいです。
コルナムの活動は、介護施設や職員が本当はやりたいと思っていることを実現するため、入居者の「やりたい」「話したい」と思っていることを叶えるためにあります。
そして、私たちの最大の武器は「若さ」です。
高齢者と話すのが得意でない人でも大歓迎です。
私たちがいるだけで、誰かの喜びになります。
だからこそ、交流会活動に少しでも興味がある人は、一歩を踏み出して交流会に参加してほしいと思います。きっとその一歩が、誰かの大切な喜びにつながります。


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