SDGsセクション4 質の高い教育をみんなに 〜持続可能な教育を目指して〜
- 【NPO法人CORUNUM】 HP事業担当者
- 5 日前
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こんにちは、NPO法人CORUNUMです。
今回はSDGsシリーズの4つ目、「質の高い教育をみんなに」について解説していきます。
現状、日本では義務教育があり、小学校、中学校と無償で通える制度があります。義務教育を卒業しても高校に通う子どもがほとんどで、その後も大学進学や留学、就職など選択肢が広い状況です。
しかし世界には、経済的理由や紛争、ジェンダー差別などによって学校に通えない子どもがまだ多くいます。
国連のUNESCOによると、学校に通えていない子どもが6歳から17歳の子供が約2億5000万人以上と言われています。さらに、約7億5400万人が教育を受ける機会がなかったことを理由に文章の読み書きができないまま大人になった方たちもいるとのことです。これは、世界の15歳以上の人口の8人に1人です。
日本はどうでしょうか。義務教育制度があり、多くの子どもが学校に通えていますが、それでも見えない教育格差が存在します。家庭の経済状況や地域差などの条件によって、学びの機会に不平等が生じています。
教育は進学や就職のためだけではなく、「自分らしく生きる力」を育むために欠かせないもの。だからこそ、誰もが質の高い教育を受けられる環境づくりが大切です。
SDGs目標4「質の高い教育をみんなに」とは

国連のSDGs(持続可能な開発目標)の4番目は「質の高い教育をみんなに」
“だれもが公平に、良い教育を受けられるように、また一生に渡って学習できる機会を広めよう”です。
この目標では次のようなゴールが掲げられています。
無償で公平な初等・中等教育をすべての子どもに届け卒業できるようにする。
職業教育や大学を含めた高等教育の機会を広げる。
読み書きや計算など基礎的スキルをすべての人が習得できるようにする
世界と日本の教育課題
教育上で発生する問題、「教育問題」は、世界的な課題のひとつになっています。本人の意思は関係なく、教育を受ける機会が等しく提供されない状況を「教育格差」と呼びます。
世界を見渡すと、教育の質だけでなく、そもそも教育へのアクセスが整っていない国や地域が多数あり、貧困や格差のレベルなども異なっている状況です。

世界の課題
紛争や貧困による就学困難
整備されないままの危険な通学路、不衛生で性別のないトイレ、教員不足など、子どもたちにとって学校が安心できる場所にはほど遠い環境があります。そのため、「読み・書き・計算」といった、基礎教育を受けられない状態にある人々も多くいます。
女子教育の機会不足
貧しい家庭は、食べていくことが精いっぱいで、教材費を払うことが難しいです。特に女の子は、学校に行かせてもらえる割合が男の子よりも低く、家事労働に従事させられる場合が多くなっています。
日本の課題
子どもの貧困率は約15%と高く、学習機会に影響
「2019年国民生活基礎調査の概況」によると、2018年の日本の相対的貧困率は15.7%で、日本人口の約6人に1人が相対的貧困の状態にあることが分かっています。これは教育格差の問題にもなっています。
不登校児童生徒数は過去最多
文部科学省が公表した「問題行動・不登校調査」で、全国の小中学校で2023年度に学校を30日以上欠席した不登校の児童生徒は前年度から4万7434人(15.7%)増え34万6482人となり、過去最多を記録しました。
不登校の増加は11年連続で、10年前と比較すると小学生は5.4倍、中学生は2.3倍増えています。
不登校の内訳は、不登校児童生徒について学校側が把握した事実としては、「やる気が出ない等の相談があった」32.2%が最も多く、「不安・抑うつの相談があった」23.1%、 「生活リズムの不調に関する相談があった」23.0%、「学業の不振・頻繁な宿題の未提出」15.2%、「いじめ以外の友人関係をめぐる問題」13.3%の順で多くなっていました。
取り組み事例
遠隔教育プロジェクト
首都から遠く離れた北部の農村地域では、多くの子どもたちが、経済的な事情により学校を中途退学しています。5年間で8歳から16歳の約9万人の子どもたちが学び続けるために、地域を拠点とした非公式学校を運営したほか、公教育に戻れるように奨学金を支給しました。
ジェンダー平等推進のための教育プロジェクト
幼稚園併設の小中学校24校を対象に、女の子や障害のある子どもに配慮した教室や衛生設備の建設・修繕を行い、ジェンダーや障害に関する教師の能力強化に取り組んでいます。また、啓発活動を通して、ジェンダー平等や子どもの保護に関する知識を普及させます。
まとめ
ここまでお読みいただきありがとうございます。
このように、どの国や家庭に生まれても、私たちは教育を受ける権利があります。私たちは政府や団体だけでなく私たちが力を合わせて取り組む課題の1つだと思っています。
日本では当たり前のように受けられる義務教育も他の国を見ていると当たり前ではありません。教育を受けられることに感謝をしながら自分たちができることは何かを考えていきたいですね。
引用元