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SDGs セクション1~日本の子どもの貧困と子ども食堂ができること~

  • 執筆者の写真: 【NPO法人CORUNUM】 HP事業担当者
    【NPO法人CORUNUM】 HP事業担当者
  • 5月8日
  • 読了時間: 5分
多世代交流会の子ども食堂のイメージ

こんにちは!CORUNUMの水澤です!


今回はSDGsの17の目標の中のひとつである、「貧困をなくそう」というテーマに沿って、日本の子どもの貧困の実態と子ども食堂を始めとするボランティア活動ができることについて話したいと思います。





日本の子どもの貧困


まず、ブログをご覧になっている皆さんは、日本に貧困はあると思いますか?

「食べるものがない」「家がない」という人はいないから貧困では無い、そうお思いではないでしょうか。


実は日本では、9人に1人の子どもが貧困状態にあります。ここでの貧困とは、「現在の日本の経済や現在の日本の経済や生活の水準において大多数の世帯に比べて貧しい状態」(政府広報オンラインより)とされています。


これは相対的貧困とも呼ばれ、その国の所得(等価可処分所得)の中央値の半分に満たない状態を指します。


※相対的貧困に関しては、他のブログでも詳しくまとめておりますので是非ご覧下さい!



子どもの貧困の問題は?


さて、次に日本の「子どもの貧困」の現状について話していきたいと思います。


厚生労働省の調査によると、令和3年度現在での17歳以下のこどもの貧困率は11.5%で、9人に1人の子どもが貧困状態にあるといいます。


ここでの子どもの貧困の問題とは、3点あると考えられます。


子どもの貧困の原因の1点目が「教育の格差」です。


経済的に制限のある家庭では学習塾や習い事をする機会が得られず、そうでない子どもとの学力や進学の格差が広がっていきます。


さらに、貧困は連鎖するとも言われています。


十分な教育が受けられないと、進学や就職の機会が乏しくなり、結果として子どもが大人になっても収入の確保ができなくなる…

貧困が連鎖し、抜け出せなくなるということは社会全体の損失といえます。


個人の問題ではなく、社会全体の問題なのです


2点目が「健康問題」です。


認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパンの記事によると、

長期休み中ひとり親家庭のこどもの食事回数が1日2回以下の家庭が42.9%にものぼるそうです。


また、長期休み中に食事回数が減る理由として「経済的に余裕がなく、家庭で十分な食事を用意するのが難しいため」が最も当てはまる回答だったようです。


このような状況は、子どもの成長や集中力に悪影響を及ぼしている可能性があります。



3点目が、「社会的孤立」です。


多くの低所得者家庭では、支援制度の利用に抵抗感・情報不足であり、必要な支援を受けられていない状況があります。


また、1点目で挙げたように、子どもにおける教育機会の損失は地域社会との繋がりの希薄さにも繋がります。それにより、保護者の孤立感や不安が増大し、子どもの生活環境に悪影響を及ぼしています。






「子ども食堂」ができること


実際の子ども食堂の様子

では、こどもの貧困に対して、私たち社会ができることはなんでしょうか。


私はそのひとつに子ども食堂があると考えています。


子ども食堂には「栄養のある食事の提供」「地域社会の繋がり」「学びの場」という3つの側面があると私は考えています。


まず、子ども食堂では栄養価の高い食事を無料または安価に提供することができ、子供たちの健康を促進する役割があります。

そして、安心して過ごせる第三の居場所を提供することで、子どもの孤立感を低減し、心の成長を促進することができます。

さらに、その場で出会った地域のボランティア、高齢者、保護者など世代・立場を超えた交流が生まれ、地域社会の繋がりが強化されるだけでなく、異なる立場の人々を理解する学びの場になります。


子ども食堂は単なる食事の場ではなく、地域社会のセーフティーネットになっています。



私たちCORUNUMの取り組み


私たち、NPO法人CORUNUMは関東を中心に多くの高齢者福祉施設で、子ども食堂を始めとする多世代交流会を行っています。


高齢者世代と子ども世代との関わりが薄くなりつつある現代で、これほどの年齢層が幅広く関わる場は数少ないのでは無いでしょうか。


子ども食堂で子どもの貧困や孤独感が解消されると共に、子ども食堂は高齢者にとっての生きがいにもなっています。

参加した施設の参加者からは「楽しかった、また来てくれる事を楽しみにしているよ」との声が、施設の方からは「こんなに笑っているところを久しぶりみた」との声が上がってきています。


今回は子どもの貧困と子ども食堂について取り上げました。子どもの貧困が「自分の知らない世界で起こっていること」だと考えずに、社会全体の問題と捉えることから、解決の道は開いていくでしょう。


是非、私たちの活動に参加し、皆さんの手で社会を変えていきませんか



参考文献:

1)政府広報オンライン,“こどもの貧困”は社会全体の問題 こどもの未来を応援するためにできること(最終閲覧日:2025年5月6日)https://www.gov-online.go.jp/useful/article/202303/3.html

2):PRTIMES,1日1食の子どもも・・・ 学校給食のない長期休みに、困窮家庭で一層深刻化する食生活の実態とは? 【フードバンクを利用するひとり親家庭への調査】(最終閲覧日:2025年5月6日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000084.000005375.html

3)nippon.com乳幼児を育てる困窮世帯は「おむつとミルクが足りない!」7割に“孤独感”と調査で判明(最終閲覧日:2025年5月6日)https://www.nippon.com/ja/japan-data/h02313/?utm_source=chatgpt.com



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