高齢化社会で必須!高齢者との話し方のコツと話す内容を紹介
- 【NPO法人CORUNUM】 HP事業担当者
- 2025年12月30日
- 読了時間: 8分

みなさまこんにちは。NPO法人COURNUMです。
突然ですが、みなさんは高齢者の方と話すのは得意ですか?
あまり得意でないという人や、どう話したら良いのかわからないという人も多いでしょう。また、そもそも滅多に話さないという人もいるでしょう。
この記事では、高齢化社会において身につけておくべき「高齢者との話し方」について紹介します。
話す時の姿勢や話し方、話す内容などを、ほぼ毎週高齢者施設で交流会を実施する弊団体の知見を踏まえてご紹介します。
高齢者と話す際の基本的な心構えと姿勢
ここではまず最初に、高齢者と話す前に必要なことを5つ紹介します。
話す目的を考えよう
高齢者の方と話す前には、まず「なぜ話すのか」を考える必要があります。
なんのために話すのでしょうか。間を埋めるためですか?
それとも、自分の話をするためですか? この問いに対してはさまざまな答えが考えられますが、私は「相手も自分も気持ちの良い時間を過ごすこと」であると思います。そうであるためには、相手への配慮が不可欠です。
ただ大声で話していれば良いのではなく、相手の様子を見ながら応対することが大切なのです。たとえば、相手が少ししんどそうにしていたら、トークのペースを落とすとか、あまり話しかけすぎないとか、そういった工夫が考えられます。
非言語コミュニケーションを大切にしよう
会話においては、非言語のコミュニケーションが重要です。
「素晴らしいですね!!」などと真顔で言われると、この人は気遣いで言っているのだなと感じるのが想像に難くありません。
高齢者の方の中には耳が遠い方も少なからずおられます。
そのような場合、視覚から伝わるものなども、情報の大部分を占めることになります。
高齢者とのコミュニケーションにおいては、表情や声のトーンにも工夫してみましょう。たとえば、相槌をうったり、目線の高さを同じにしたりすることが効果的です。
警戒心を解く自己開示
高齢者の方と会話をする際、あまり自分に対して質問をしてこない方も一定おられます。その結果、自分から質問をするだけの、一方通行の会話になってしまいがちです。
インタビューみたいな形になってしまうと、それは会話というよりは尋問のような感じがしてしまいますよね。
そうならないよう、高齢者との会話の際には、自分の話も混ぜるようにするのがおすすめです。相手がどんな人かわからないのに、いろいろ聞かれたら、我々でも戸惑いますよね。
相手の警戒心を解くという観点からも、自己開示を意識してみましょう。
認知症の方への否定しない対応
高齢者の方の中には認知症の方もおられます。
認知症の方と話していると、何度も同じことを聞かれることがあります。私が高齢者施設を訪問すると、1時間の間に「ご出身は?」という質問を10回くらい聞かれることも多々あります。
認知症の方は「質問した」という事実を忘却しているのです。このような場合には「先ほども答えましたよ」と言ってしまうのではなく、毎回「〜〜出身です」と答えるようにしましょう。
基本的に相手の行動を否定しないことが重要なのです。
人生の先輩として敬語を使う
高齢者の方は若い人たちに対して「ありがとうね」といった感じで、親しみをこめてお話いただけます。それを聞いてつい、こちらもタメ口になってしまいそうになります。
しかし、彼らは人生の大先輩です。なるべく敬語でお話するようにしましょう。敬語でも十分、親しみを表現することは可能です。
高齢者が聞き取りやすい話し方の3つのコツ
次に、高齢者の方と実際に話す際に気をつけるべきことを紹介します。
声の高さを意識しよう
耳が遠いのであれば、大きい声を出せば良いと思われがちですが、実はそれでは十分ではありません。
重要なのは、声の大きさではなく、声の高さです。
加齢による難聴は、高い音から聞こえにくくなっていくとされています。
高齢者の方も音として認識することは可能ですが、何を言っているのかが聞き取れないそうです。できるだけ低めのトーンで話すことを心がけましょう。

(日本人聴力の加齢変化の研究)
ゆっくりと、間を大切にしながら話す
高齢者の方々は、聴覚機能のみならず情報処理速度も緩やかになっています。
耳に入ってきた音声情報を理解するのに、少しタイムラグがあるのです。
「今日は ○ いい天気ですね」というように、ゆっくりと、間を大切にしながら話すようにしましょう。

(What and when of congnitive againg.)
大きく口をハキハキと動かす
先に紹介した声の高さなどの工夫によって伝わるようになれば良いですが、それでもどうしても厳しいこともあります。
その場合に備え、口をハキハキと大きく動かすことを意識しましょう。
また特に、カ行、サ行、タ行、ハ行といった無声子音は聞き取りづらくなると言われているので、はっきりと声に出すようにしましょう。
会話が弾む、高齢者との話題集
実際に高齢者と話すときにどのような話をすれば良いのかわからない!という方も多いと思います。ここでは、今すぐ取り入れられる「高齢者との話題」を紹介します。

1, 名前
最初の入り口として有効なのが、名前を聞くことです。
名前を聞いて「へえそうなんですね」と終わって次の話題へ行くのも良いですが、名前からさらに話題を発展させることもできます。
たとえばその名前の由来や、名前の漢字の話などが考えられますね。名前を聞く前には、自分も名乗りましょう。
2, 出身地・ご当地トーク
続いて出身地トークもおすすめです。
認知症の方でも、昔の記憶はある場合が多いので、出身地の話はだいたい盛り上がります。もし旅行好きの方がいれば、「その場所行ったことあります! 〜〜がありますよね! 」と言った会話が弾みます。
3, ファッション・持ち物
着ている洋服を褒めてみるのもおすすめです。
その方のこだわりポイントなどを聞いたら、喜んでいただけることが多いです。
また、稀に「自分で作った」といったエピソードが登場することもあります。特に手袋のような小物類は自身で制作されたということもあるようですので、持っておられるものにも注目してみると良いでしょう。
4, 昔の自慢話・苦労話
昔の話は喜んでされることが多いです。
「自慢話を教えてください!」とか、「昔どんなことが大変でしたか」みたいな、そのかたのかつての苦労をお聞きして、賞賛するという流れもおすすめです。
5, 若者からの悩み相談
我々は学生団体として高齢者の方と接するのですが、たまに「無理をして接してくれている」という感覚を抱く高齢者の方もおられるようです。
そのような場合、ぜひご自身のお悩みをそのかたに相談してみるのがおすすめです。自分もその相談からヒントを得られるかもしれないし、相手の方も「人のためになった」と感じていただけるのではないでしょうか。
実践時の注意点と避けるべき話題
ここでは、実際に高齢者の方と話すときに注意すべきことを紹介します。
取扱注意な話題
普段のコミュニケーションでも同じですが、その方との距離感によって話す話題を考える必要があります。ご家族の話や、プライベートに踏み込んだ質問は、初対面のときは避けるのが無難でしょう。
また、宗教や新聞、野球チームの話なども注意が必要です。
政治の話はすべきなのか
普通の会話において、政治の話をすることは、日本ではあまり推奨されないことかと思います。
高齢者との会話においても、本来は避けるべきではあると思いますが、ご高齢の方でニュースや政治がお好きな方は比較的多い印象があります。
工作の下敷きとして使った新聞のニュース欄を見て「この人が〜〜〜」みたいな話をされることも過去にありました。
このような場合は、「事実」と「評価」を分けて考えるのがおすすめです。たとえば、「現在のアメリカの大統領は〜〜さんだ」「今の総理大臣は地元の人だ」などといったことは事実です。このような事実は高齢者の方と話しても良いでしょう。
しかし「T大統領は最悪だ」「J党は素晴らしい」などといった、政治に対する評価を話すと、不快に思われる場合があるので避けておく方が良いのです。
相手が話しはじめたら聞き手に回る
お互いが譲り合いながら話すことが大切です。
高齢者の方が話し始めたら、自分は話すのをやめて相手の話を聞くようにしましょう。話し方の良し悪しは、聞き方の良し悪しでもあります。
楽しく話ができるよう、相手の話と真摯に向き合いましょう。
まとめ
ここまで、高齢者の方との話し方について紹介してきました。
しかしながら、百聞は一見に如かずであります。実際に話してみると、「こういうところが大事だ」といった新たな気づきや、感覚・センスといったテクニック以外のものも発見できます。
ぜひ、実際に身近な高齢者の方と話してみて、話し手・聞き手のセンスを磨いてみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
参考文献
日本人聴力の加齢変化の研究:
Salthouse, T. A. (2004). What and when of cognitive aging. :
文献:加齢性難聴の病態と対処法:



